診療案内 | 西岡ペットクリニック

Information診療案内

主な診療内容

西岡ペットクリニックでは、内科全般・皮膚科・フィラリア予防・ワクチン接種など幅広く診療しており、避妊手術・去勢手術・腫瘍摘出手術・ケガにも対応します。
また、当院では特に整形外科手術に力を入れており、「TPLO」という犬の前十字靭帯断裂症に対する手術を実施している数少ない医院です。
ペットの健康維持のために、定期健康診断も行なっておりますので、お気軽にお問い合せ下さい。

ORTHOPEDICS

整形外科診療

近年、動物寿命の伸びに伴い関節(膝、肘、股関節)などの骨関節症、また膝蓋骨脱臼、股関節形成不全などの先天性疾患、不慮の事故による骨折疾患などが増えております。
これらの疾患にたいして、外科的プレート手術、創外固定、膝関骨脱臼整復手術、各種靭帯断裂整復手術などを実施して対応しています。

当院は、特に整形外科に力を入れている部分もあり、「TPLO」という、犬の前十時靱帯断裂症に対する手術を実施している日本で数少ない医院の一つです。
これは、アメリカで特許化されていた手術法で、現在正式に認定された獣医師は日本国内で20名程度となっています。

前十字靭帯断裂
cranial cruciate ligament rupture

膝の関節の中には、たくさんの靭帯がありますが、中でも前十字靭帯のケガは犬でよく起こりうるケガです。
部分的に切れる場合と完全断裂する場合があり、若い犬から高齢の犬までその危険性があり、比較的体重が重い犬に多いと言われています。
急に走ることで、靭帯に過度な力が加わると、完全断裂してしまう場合があります。
犬の膝は人と違い、曲がった状態で体重を支え、その状態で歩く・走るという行動をするので、靭帯に過度の力がかかりやすいという特徴があります。

小型犬は安静とお薬である程度痛みが取れる場合もありますが、靭帯が不安定になることにより、関節の動きが正常ではなくなり、将来的にひどい関節炎の原因となる可能性があります。
手術は不安定な関節を安定化する方法を選択します。
当院では、特に大きな子では骨の一部をあえて切り、膝の力学的構造自体を変え安定化するTPLO手術法があります。

脛骨高平部水平化骨切術
TPLO(Tibial plateau leveling osteotomy)

TPLOは、1993年にアメリカで報告された前十字靭帯断裂に対する手術法で、現在日本でもいくつかの病院で採用されています。

このTPLOは、道内では当院を含め、数件の動物病院でしか行われていません。

前十字靭帯が断裂すると、足に体重が加わるたびに脛骨の前方への突出が生じ、結果痛みと半月板損傷を引き起こしてしまいます。

最近では、脛骨高平部の角度と前十字靭帯の断裂の関係について多く議論されていますが、通常、犬の脛骨高平部の角度は約25度前後ですが、この角度を約6.5度に矯正すると、前方への突出が抑えられ、膝が安定します。 角度矯正は特別に加工された半円状ブレードを使用し、脛骨の一部を骨切りし回転させる手術法がTPLOになります。

TPLOは、他の手術と比較して部分断裂、慢性経過をとる変形性関節症に適応できますので、骨関節炎の進行が低いといわれています。
程度によりますが、TPLOを実施した90%以上が症状の改善が認められています。

前十字靱帯の部分断裂と診断された症例に対して、完全断裂への悪化・進行の予防および術後の骨関節炎を最小限にし、術後の回復期間を短縮することを目的とするため、予防的な膝関節の安定化手術をして、TPLOを行うことを推奨しています。

一般的に、TPLOは体重が重い大型犬の手術が多いと見られがちですが、前十字靱帯断裂症はチワワ・マルチーズ・ヨークシャーテリア・ジャックラッセルテリアなどの小型犬でも多く見られます。

椎間板ヘルニア
Disc herniation

椎間板ヘルニアは、特にミニチュアダックスに多く見られる病気です。
背骨の骨と骨の間にある椎間板が、何らかの原因で破れたり、飛び出したりします。
そうなってしまうと、背骨の中を通る太い脊髄を圧迫してしまい、その結果、後足が動かなくなったり、ひどい場合だと、自分でオシッコができにくくなってしまいます。
症状の軽い犬だと、安静にすることと、お薬で一時的に良くなる場合もありますが、圧迫が強い場合には外科手術が必要な場合もあります。

検査方法としては、大学病院でCT、MRI検査を行います。その後、当院で手術を行っています。
その後、骨を削り圧迫の原因を取り除いていきます。
手術後はすぐに回復する病気ではありませんので、リハビリなどが必要な場合があります。

膝蓋骨脱臼
Patellar dislocation

特にパピヨン・ポメラニアン・チワワ・トイプードルなどの小型犬に多い膝の病気です。
お皿が乗っている大腿骨の溝が元々浅かったり、お皿についている筋肉が過剰に内側または外側にお皿を引っ張ってしまうことにより、脱臼が起こり、事故による外傷性脱臼もまれにあります。
脱臼の程度が軽い場合は外れることがわかりにくいのですが、ひどい場合は、膝が内側または外側に向き、歩行が困難になる場合もあります。
その際には、外科的整復が必要にある場合もあります。
お皿を適切な位置に維持し、スムーズに膝を曲げ伸ばしできるよう、様々な方法から最も適した方法をご提案させていただきます。

股関節形成不全・股関節脱臼
Hip dysplasia・Hip dislocation

最近は少なくなりましたが、股関節が生まれながらに緩く、正常な関節構造ではなくなる病気が股関節形成不全です。
また、外傷などにより生じる股関節脱臼、トイ種に多いレッグペルテス病などもあります。

手術は脱臼を整復したり、変形した大腿骨頭を切除する方法があります。
年齢や性格などを考慮して、手術方法を検討しています。

骨折整復術
Fracture reduction surgery

若い犬・猫であれば、骨折してしまった骨に大きなズレが無ければ、手術しなくても骨がくっつく可能性がありますが、曲がったままくっついてしまうと、足の向きがおかしくなり、歩行の際に影響が出る場合もあります。

手術をしなくて済むのであれば、もちろんその方がいいですが、骨折の状態により、どうしても手術が必要な場合があります。
プレート・ピン・ワイヤー・スクリューなど、骨折の状態に最も適した整復方法を常に考え、できる限り飼い主様と犬・猫の負担にならない手術法や術後管理を目指していきます。

VISUAL INSPECTION・PALPATION・AUSCULTATION

視診・触診・聴診

見て・触って・聴いて行なう検査です。
特別な道具は使わず(聴診は聴診器を使います)、簡単な検査ですが、治療を行う前のとても重要な検査です。
猫の腹部触診などは、ガンを見つけることが可能な場合もあります。 心臓の悪い犬・猫は、定期的に聴診することが重要になります。

BLOOD TEST

血液検査

貧血・感染・特殊臓器の異常など、血液検査は非常に多くの事を調べることが可能です。
定期健診として1年に1回は受けて欲しい検査です。
通常、一般血液検査(CBC:主に血球や血小板の数を見るもの)と生化学検査(各臓器の働きや異常を見るもの)の2つを行なっていきます。

生化学検査を行う機器

PREVENTIVE MEDICAL TREATMENT

予防診療

犬や猫をお家に迎えたら、生まれつき病気を持っていないか、寄生虫がいないか、感染症にかかっていないかなどの健康チェックをまずしましょう。

当院では、各種ワクチン接種・フィラリア予防・ダニ予防を行っております。
また、予防についてわからないことや不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。

犬の混合ワクチン
Dog combined vaccine

生後まもない時期は免疫力が弱いため、ワクチンによる免疫力の増強で様々な病気に対する抵抗力をつける事が大切です。

一般的に生後2、3、4か月目に合計3回の接種をおすすめしています。
その後は年に1回の追加接種を行います。
100%病気に感染しない訳ではありませんが、万が一感染しても症状が軽く済んだり、治療が早くなるなどの効果が期待できます。
生命に関わる感染症もあるので、室内飼いのワンちゃんも接種する事をおすすめします。

  • 6種混合ワクチンで予防できる病気

    犬ジステンパー

    犬アデノウイルス二型感染症

    犬伝染性肝炎

    犬パラインフルエンザ

    犬パルボウイルス感染症

    犬コロナウイルス感染症

  • 9種混合ワクチンで予防できる病気

    犬ジステンパー

    犬アデノウイルス二型感染症

    犬伝染性肝炎

    犬パラインフルエンザ

    犬パルボウイルス感染症

    犬コロナウイルス感染症

    犬レプトスピラ感染症
    (コペンハーゲニー型・カニコーラ型・ヘブドマディス型)

猫の混合ワクチン
Cat combined vaccine

犬と同様に、猫にも感染症予防のための混合ワクチンがあります。
よく外に遊びに行く猫は、家の中にずっといる猫よりも感染してしまう危険性が高くなります。
非常に簡単に感染してしまう場合が多く、注意が必要となります。
予防できる感染症に猫白血病がありますが、一度かかってしまうとすぐには発症しませんが、治療が難しい病気ですので、特に外へいく猫は定期的な予防接種をおすすめします。
仔猫の場合は、生後2ヶ月から計2回、その1年後に1回行った後、室内で暮らす猫は、3年に1回、外に行く猫は年1回のワクチン接種をおすすめしています。
猫により、まれにワクチン接種部位がしこりになる場合があり、その予防のために接種します。
保険加入の場合、1年ごとの接種が必要となってきます。
ワクチンの種類により価格は変わり、別途初診料または再診料がかかりますので、詳しくはお問い合わせ下さい。

3種混合ワクチンで予防できる病気

猫ウイルス性鼻気管炎

猫カリシウイルス感染症

猫汎白血球減少症

フィラリア予防
Filaria prevention

蚊の媒介によるフィラリア症は、昔よりは減りましたが毎年北海道でも感染が確認されています。

予防は毎月1回の飲み薬ですが、与えやすいジャーキータイプの薬もあります。
予防期間は、蚊が活動する6月~11月の6か月間をおすすめしています。
室内で生活している動物でも、たまたま家の中に入って来た蚊にフィラリアがいると、予防していないと感染してしまう恐れがあります。
ぜひ予防してあげて下さい。

イヌ・ネコの知識

犬・猫をはじめとした動物は大変デリケートです。
飼い主様が病気の知識をきちんと持ち予防してあげないと、すぐに病気にかかってしまいます。
動物の病気の中には、人間に感染すると死にいたる恐ろしいものもありますので、正しい病気の知識と予防策を知ることにより、ペットを長生きさせてあげましょう。

CAESAREAN SECTION

帝王切開

出産予定日を過ぎてもなかなか赤ちゃんが生まれない・陣痛が来ない・破水してしばらく経つけど生まれない・陣痛で苦しそうだけど、徐々にお母さんの元気がなくなってきた・赤ちゃんの心拍数が少なくなってきた・お母さんのお尻から緑色の悪露が出てきたなど、出産の時には様々な原因で自力で分娩できないことがあります。
そのような場合には帝王切開が必要なこともありますので、母体と生まれてくる赤ちゃんの命を最優先に考え、飼い主様とご相談しながら帝王切開を検討させていただく場合があります。

URETHRAL OBSTRUCTION CANCELLATION・BLADDER WASHING

尿道閉塞解除・膀胱洗浄

オスの猫が何度もトイレに入るけど全くおしっこが出ない・おしっこの体勢をするとうなり声を上げて鳴いているという時は、尿道に何かが詰まってしまい、おしっこが出せない緊急状態の場合があります。
様子がおかしいと感じたら、すぐに病院に連れて行ってあげてください。
場合によっては命に関わる病気ですので、できるだけ早く細胞や結晶などの詰まりものを取り除き、膀胱の中を洗浄する必要があります。
この病気は再発しやすいので、予防・治療には食事療法が必要となってきます。

OTHER MAJOR SYMPTOMS

その他の主な症状

DIETARY MANAGEMENT

食事管理

食事で最も大切なの事は、栄養バランスです。
必要な栄養素をすべて満たすことのできる「総合栄養食」と表示のあるフードと、新鮮な水だけで栄養的には十分です。
ペットフードは、年齢・生活習慣・体質など、様々なタイプの物がありますので、ペットに合った物を選びましょう。
選び方が分からない場合は、お気軽にご相談ください。
美味しそうに食べる顔が見たくて、ついおやつをあげてしまう飼い主様も多いかと思いますし、特に犬の場合、しつけのごほうびにおやつをあげる方も多いと思いますが、おやつをあげること自体は決して悪いことではありませんが、その質と量が問題になることがあります。
まず、あげる量は1日の摂取カロリーの10%以内が良いといわれています。
おやつをあげた分、主食は減らし、塩分・脂肪分の多い物や人間の食べ物はあげないようにしましょう。

CONTRACEPTION・CASTRATION OPERATION

避妊・去勢手術

アメリカの調査で、避妊・去勢をしているペットの方が、していないペットに比べ、平均寿命が長いことがわかりました。
避妊・去勢手術により、オスでは精巣腫瘍・前立腺疾患・肛門周囲腺腫など、メスでは子宮蓄膿症・乳腺腫瘍などの病気を予防することが出来ます。
また、オス犬のマーキングやオス猫の尿スプレー、徘徊、オス同士のメスを巡る喧嘩などのオス特有の行動を軽減することもできます。
病気の予防はもちろんですが、望まれずに生まれて不幸になる犬や猫を減らすためにも、ぜひ避妊・去勢手術を受けることをおすすめします。

DENTIFRICE

歯みがき

犬や猫には虫歯はほとんど見られませんが、3歳以上の犬・猫の80%以上が歯周病にかかっていると言われています。
歯周病になると、口の中の痛みや口臭が見られ、重症になると痛みで食事が出来なかったり、歯が抜けたり、あごの骨がもろくなって骨折することもあります。
さらに、口腔内の細菌は血液の流れに乗って、腎臓・肝臓・心臓など全身の臓器に運ばれ、様々な病気を引き起こすことがあります。
歯みがき効果のあるフード・デンタルガム・デンタルリンスなどもある程度は歯周病予防に役立ちますが、それだけではなく、ぜひ歯みがきを毎日の習慣にしましょう。
ただし、すでに歯周病になっていたり、歯みがきを嫌がる場合は無理して歯みがきせずに、当院にご相談ください。